(アジア・アウトリーチ2023年7月祈祷課題)

今月は「バングラデシュ」のためにお祈りください

バングラデシュは、南アジアにあるイスラム教徒主体の国。イギリス連邦加盟国、首都はダッカ。北と東西の三方はインド、南東部はミャンマーと国境を接する。南はインド洋に面する。都市国家を除くと世界で最も人口密度が高い国で、人口数は世界第7位。

バングラデシュの経済・政治・宗教について

バングラデシュは世界で最も貧しい国の一つだ。人口の多さに加え、周期的な洪水や台風といった自然災害が財産や人命を奪っている。貧困は非常に深く根付いており打ち勝つことが難しい。国の収入は農業、繊維業、衣服、麻によって支えられている。外国で働く人の仕送りも大きい。人口の約半分は一日1ドル以下の水準で生活している。

バングラデシュは24年間パキスタンの一部であった。1971年に国内戦争によって多くの痛手を伴ってパキスタンから独立したが、1991年まで非常に不安定だった。軍とイスラムグループはいまだに国家が力を失った時に権力を握るチャンスを狙っている。バングラデシュは世界で最も政治的に腐敗している国の一つである。

1988年にイスラム教が国家の宗教となった。正式には宗教の自由は認められているものの、イスラムの圧力によって宗教的マイノリティーであるキリスト教徒や仏教徒が圧迫されている。現実にはイスラムが最も力をもっている。

バングラデシュのその他の情報

  • 面積:143,998㎢ (日本の約38.2%)
  • 人口:172,954,319(日本の約1.4倍、2020年時点) 
  • 宗教:
    イスラム教 89.01%
    ヒンズー教 9.10%
    キリスト教 0.66%
    仏教 0.60%
    土着宗教 0.49%
    無宗教 0.11%
    シーク教 0.02%

「救いは主にあります。あなたの祝福があなたの民の上にありますように。」 

詩篇 3:8

祈祷課題

貧困からの救いのために

 バングラデシュの人口の約25%が貧困線以下で生活している。国は巨大なガンジス川とブラマプトラ川のそばの平地にあり、洪水とモンスーンの雨は定期的に国を荒廃させる。政治は、人々の改善よりも裕福な人々の意見に耳を傾けているため、貧しい人々にはほとんど希望を与えられない。根本的な変化が起こらない限り、貧困のサイクルは続いていってしまう。また、バングラデシュには天然資源がほとんどないことも国の経済的成長を鈍化させている原因である。バングラデシュは長期的な変革を切実に必要としているが、特に貧しい人々の生活が改善するように祈らなければならない。

未伝地域や民族を覚えて

 ベンガル人、イスラム人、ヒンズー人のほかに、ウルドゥ語を話すビハリ・イスラム人などが未伝である。これらの民族がイエスの福音に心を開くように。また多くの必要のために働き手が十分に与えられるように。回心者が反対や迫害を押し切ってイエスにとどまることができるようにお祈りください。

バングラデシュの教会を覚えて

 教会のリーダーシップは特に祈りを必要としている。今まで、何千人もの人々がキリストを信じて教会に加えられてきている。しかし、訓練された敬虔なリーダーシップの欠如が原因で、多くの信者の信仰はまだ弱くて浅いのが現状だ。経済的な理由でフルタイムの牧師や神学の道を選ぶ者は少ない。また教会は霊的に成熟した信徒リーダーをも必要としている。バングラデシュでは、他の国と同様に、堅実な弟子訓練のプロセスがバングラデシュで行われ課題が解決されるように祈らなければならない。

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