今回の鬨の声は、イエス・キリストの「99匹の羊のたとえ話」を日本の宣教状況に当てはめてみまた。通常、イエスは迷い出た1匹の羊を探しに行くが、日本では逆に1%のクリスチャンを残して、99%の未信者を探しに行く必要があるという現実が語られた。この厳しい状況の中、日本でのリバイバルは神の奇跡でしかありえず、長年にわたり多くのクリスチャンが祈り求めてきたものであると強調された。
会話の中で紹介された「The Other 99」という本の中で、45年以上前にすでに有賀牧師により、日本における宣教の重要なポイントを5つ指摘されている。
1. 家族・コミュニティ全体での救い(グループ伝道)
日本社会は「グループ文化」が強く、個人で信仰を持つことよりも、家族や職場、友人関係の中で一緒に信仰を持つ方が自然である。そのため、個人伝道よりも、家族ごとや職場単位で福音を伝えていくことが鍵となる。聖書の例でも、サマリアの女性を通じて町全体が信じたように、1人が信じることで周囲に影響を与えることが大切である。
2. キリスト教の「イメージチェンジ」
日本ではキリスト教が「学ぶための宗教」「厳格なルールのある宗教」と見られがちであり、自由で命に溢れたものとして認識されていない。この誤解を解くために、「宗教」という枠を超え、愛や希望、癒しをもたらす生きた信仰として示していく必要がある。実際に、日本の若者に人気のあるラッパーがクリスチャンとして活動し、多くの非クリスチャンが彼の音楽を通して福音に触れている例も挙げられた。
3. 弟子を育てることで教会を生み出す(弟子づくりの重要性)
教会の成長は「大きな建物や集会を持つこと」ではなく、「弟子を育てること」によって達成される。アメリカのメガチャーチのようなモデルではなく、2人が4人になり、4人が8人になり、という形で自然に増殖していくことが大切である。日本の教会の規模は非常に小さく、都市部の巨大な人口を考えると、今のままでは影響力が足りない。小さなグループで信仰が育まれ、次の世代へと伝わっていくことで、持続可能な弟子づくりのムーブメントが可能となる。
4. 小規模な集まり(ハウスチャーチ、職場での集まり)の促進
大きな教会だけではなく、カフェや職場、公園、自宅などで開かれる小さな集まりが増えることが、リバイバルのカギとなる。1982年の時点でこの重要性が指摘されており、近年ではさらにその必要性が明確になっている。人々が気軽に参加できる環境で信仰を持つことが、日本の文化に合った形で福音を広めるために有効である。
5. 一般の信徒が宣教の主体となる(信徒の動員)
「宣教は牧師や宣教師が行うもの」という意識ではなく、普通のクリスチャンが自分の職場や学校、家庭で福音を伝えていくことが必要である。初代教会でも、普通の信徒が日常生活の中で証しし、多くの人が救われた。現代の日本でも、職場の同僚や家族に対して、自然な形で福音を伝えられる人が増えていくことが、日本のリバイバルの鍵となる。
さらに、宣教においては「奇跡」や「癒し」が大きな役割を果たすことも強調された。世界の弟子づくりムーブメント(DMM)では、奇跡を通じて人々の心が開かれ、信仰を持つケースが多い。聖書でも、サマリアの女性やザアカイの話のように、イエスが知識の言葉や奇跡を通して人々の心を開かせた例が多く見られる。
また、現代のクリスチャンが陥りがちな問題として、「インターネットの情報過多」が挙げられた。御言葉を読んでも、その直後にスマホやSNSを見てしまうことで、神の言葉が心に浸透する前に薄れてしまうという問題である。これを防ぐために、意識的に神の言葉に集中する時間を作ることが大切だと語られた。
このトークの終盤では、個々のクリスチャンが聖霊の導きを求め、日々の生活の中で神の愛を示すことの重要性が語られた。イエスは「私の名によって病人に手を置けば癒される」と語っているように、クリスチャン一人ひとりが、神の力を信じ、行動していくことが、日本におけるリバイバルのために不可欠であると結論づけられた。
ENGLISH SUMMARY:
Today's TOKI NO KOE conversation explores the parable of the 99 sheep in relation to evangelism in Japan. Unlike the biblical story where Jesus leaves the 99 to find the one lost sheep, Japan's reality is reversed—Christians make up less than 1% of the population, meaning they must go out and seek the other 99%. Revival in Japan is seen as a divine miracle, something that has been prayed for over many years. The discussion also references The Other 99, a book highlighting five essential principles for Japanese evangelism. One key idea is reaching entire families and communities rather than just individuals. Additionally, there is a call to change the image of Christianity in Japan from a scholarly religion to a living, relatable faith.
The discussion emphasizes that church growth should not focus on large buildings but rather on making disciples who establish smaller, community-based gatherings such as house churches or workplace fellowships. Demonstrating God’s power through miracles, healing, and acts of love is considered vital for opening people's hearts to the gospel. Finally, the importance of meditating on Scripture without being distracted by excessive media consumption is highlighted. Participants discuss the necessity of spiritual discipline, surrendering personal desires to Christ, and the role of the Holy Spirit in guiding and empowering believers in their daily lives.