今月は「ヨルダン」を覚えてお祈りください
ヨルダンは、中東・西アジアに位置する国家。地理的には日本からは離れてはいるが、日本と同じように民主主義に立っている立憲君主制国家。統治の始まりはイスラムの預言者ムハンマドの従弟アリーとムハンマドの娘ファーティマの夫妻。同じ家系であるハーシム家出身の国王が世襲統治している。ヨルダン王国の隣には、イスラエル、パレスチナ暫定自治区、サウジアラビア、イラク、シリアがある。イスラエル・パレスチナ暫定自治区とはヨルダン川と死海が境となっている。首都はアンマン。
ヨルダンの経済・政治・宗教について
アブドラ国王の統治は約束と希望とともに始まったが、イラクとシリアとの戦争が国家に大きな圧力をかけた。100万人以上の移民が流入し、半分はいまだ残っている。2005年に起きたイスラム過激派による自爆テロは、暴力的な問題に対するヨルダンの対応能力が脆弱であることを示した。ヨルダンは多くのキリスト教の活動や省庁の地域の中心地となっている。ヨルダンにおける宗教の自由が変わることがあれば、中東のキリスト教関係の活動の多くが制限を受けることになる。この土地の平和が継続されるために、今の王と政府は祈りを必要としている。
ヨルダンのかつて繁栄したキリスト教徒の人口は1980年以来減少している。出生率の低下やヨルダンを離れたキリスト教徒に加えて、イスラム難民の大量流入がこの背景にある。それでも、議会には影響力のある立場をもっているキリスト教徒が多数おり、社会生活に関わる領域の多くで主に仕えている。小さいながらも、福音派に属する人々は1995年以来2倍以上になっている。ほとんどの新しい信者は、文化的にキリスト教の背景を持つコミュニティから来ているが、最近、より多くのイスラム教徒がキリストへと回心している。伝統的な教会、福音派の教会、イスラム教徒の出身者など、ヨルダンのすべてのキリスト教徒が協力して、社会全体にキリストが知られるため、祈りが必要とされている。
ヨルダンのその他の情報
- 面積:92,300㎢ (日本の約4分の1)
- 人口:11,520,685(日本の約9.3%)
- 宗教:
- イスラム教 96.47%
- キリスト教 2.24%
- 無宗教 1.00%
- その他 0.28%
- バハイー教 0.01%
「あわれみ深い者は幸いです。その人たちはあわれみを受けるから。」マタイの福音書5章7節
祈祷課題
数多くの未伝部族を覚えて
イスラム教に属する大多数の国民は福音をはっきりと聞いたことが一度もない。イスラムの背景を理解しているキリストのあかし人が必要だ。ヨルダンでの宣教で特に用いられている方法は、文書伝道、メディア伝道、友達から友達へのあかし、教育的なプログラム、家での集会やキャンプである。イエスを救い主として信じた者たちが迫害から守られなければならない。イスラム教からキリストに回心している者の数は増え続けている。彼らが公にクリスチャンとして歩むことを国が認める奇跡がおこるように。
パレスチナ人― ヨルダン国民の数百万人がパレスチナ人である。祖国から追い出された2代目や3代目の人が多い。ヨルダン文化に溶け込んだ人々がいる一方で、いまだに苦い思いや傷を抱えている者も少なくない。カルバリの十字架においてあげられたイエスだけが彼らをいやすことができる。
イラクからの難民― 2回の湾岸戦争によって百万人ものイラク人がヨルダンへと逃げた。数十年たっても、自国に戻りたいと願っている者は半分にも満たないという。難民に対する宣教は多くの実を結んでいる。ヨルダンの教会はイラク難民への働きかけに有効な方法をもっている。ヨルダン政府はイラク難民を温かく歓迎していないものの、教会は彼らに積極的な支援をしている。ヨルダンの教会は難民に対して教育の場所を提供することを願っている。
ベドゥイン人― 30万人いるとされており、多くが遊牧民である。クリスチャンの数は少ないが、彼らに対する宣教はすでに行われている。さらなる具体的なミニストリーが必要となっている。
ドム・ジプシーたちー 社会から隠されている貧困層である。福音を伝えるとともに、生活改善やや衛生教育などといった総合的な働きかけが必要とされている。特に、自分たちのことばで聖書が聞けるメディアが必要だ。
国際色豊かなヨルダン人たちのためにー ヨルダンはサウジや湾岸アラブ人たちの観光地である。中東の国々から仕事を求めてヨルダンに来る者も多い。ヨルダンにいる間に福音を聞くことができるように。
この情報のPDFはダウンロードできる:https://onfire.jp/downloads/pfn/2025-12-jordan-PFN.pdf
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