アジア・アウトリーチ 2025年6月祈祷課題

今月は「ジョージア」を覚えてお祈りください

ジョージアは南コーカサスにある共和制国家。東ヨーロッパ、もしくは西アジアに区分される。コーカサス山脈の南麓黒海の東岸にあり、北はロシア、南はトルコ、アルメニア、アゼルバイジャンと隣接する。首都はトビリシ。

ジョージアの経済・政治・宗教について

農業に適している土と温暖な気候に恵まれているジョージアは、果物、紅茶、綿、ワイン等の生産に加えて観光業が盛んである。近年は工業やサービス業も増えている。税制度の革命や不正なお金の動きを規制する政策、さらに民営化が進み、国外から好意を得ている。将来的にも水力発電や、ヨーロッパとアジアをつなぐ場所として物品やオイルやガスの流通による経済活動の展開が期待されている。

ジョージアは古来数多くの民族が行き交う交通の要衝である。繰り返しいくつかの民族による支配にさらされる地にありながら、キリスト教信仰をはじめとする伝統文化を守り通してきた。1991年に独立し、1995年には社会的に安定した。2004年に選挙が行われるまでは独裁的な大統領が治めていたが、大きな進展はなかった。政権体制が交代した2004年以降は民主的な進歩がめざましい。

長年にわたりジョージアの東方正教会がジョージアの文化とアイデンティティを守ってきた。ジョージアとその隣国のアルメニアはイスラム教に属しているいくつもの小さな民族に囲まれている。また、2005年からは東方正教会以外の信仰に属することも認められ、国民には信教の自由が認められている。

ジョージアのその他の情報
  • 面積:69,700㎢ (日本の約18%) 人口:3,806,671(日本の約 3% 2020年時点) 
  • 宗教:
  • キリスト教 78.67%
  • イスラム教 11.30%
  • 無宗教     9.58%
  • ユダヤ教  0.25%
  • その他    0.20%

「天よ。喜び歌え。地よ。楽しめ。山々よ。喜びの歌声をあげよ。主がご自分の民を慰め、その悩める者をあわれまれるからだ。」 イザヤ49:13

祈祷課題

少数民族の霊的必要を覚えて

特につぎの民族グループのための働きが必要とされている。
 「アブハズ人」―このグループの大多数はジョージア教会に属しているが、少数のイスラム教徒もいる。彼らが持っている信仰感や生活様式はむしろ土着宗教的だ。ジョージア北西部の郊外に暮らす彼らに対する宣教にはアブハズ人文化への精通と霊的な突破が必要だ。
 「ユダヤ人」―ジョージアに暮らすユダヤ人に対する宣教活動については報告されていない。ジョージアは過去にユダヤ人を保護してきた歴史を持つが、近年は社会の中に反ユダヤ的思想が広がりつつある。
 「キシュ人」―チェチェン人たちと親戚である彼らは主にパンキシ渓谷やその周辺に住んでいる。キシュ人の多くは貧しい。主な宗教はイスラム教(スンニ派)だが、彼らの中にもキリスト教やその他の宗教による影響が見られる。
 「メグレル人」―400,000人いるが主に東方教会に属している。しかし、これは生まれながらの所属を意味している。彼らの多くは実際的には無宗教的な考えを持っている。
 「スヴァネティ人」―西の山脈や僻地の村々に暮らしている。これらの地域はチェチェンによって度々攻められてきている地域で大変危険だ。スヴァネティ人の多くは未伝部族である;彼らの中には東方教会員の者もいるが、信仰やイエスによる救いについてはほとんど無知である。ペンテコステ信仰をもつ一組の夫婦が彼らの中で宣教している。
 「アゼルバイジャン人」―イスラム教に属していが、彼らの中には一つの地域教会があり、聖書も自分たちのことばに翻訳されている。また、イエスキリストの救いについての映画もアゼル語に訳されている。

ジョージアの将来のために

ソ連崩壊以降、ジョージアは社会と経済と政治において大きく変化した。独立当初はキリスト教の解放が続いたが2008年8月の戦争でロシア軍が一時的に国土の大部分を占領し、好調な経済発展が大きく後退した。その結果、アブハジアと南オセチアは現在、ロシアの支援を受けている事実上の独立共和国として機能しているが、世界のほとんどの国では国として承認されていない。ジョージアは現在、親ロシア派とEU加盟以前のグループの間で深い亀裂を抱えている。ジョージアの発展と進歩が経済発展と人的発展だけでなく、精神的な発展も含むものとなるよう祈りが必要だ。

この情報のPDFはダウンロードできる:https://onfire.jp/downloads/pfn/2025-6-georgia-PFN.pdf

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