アジア・アウトリーチ 2025年9月祈祷課題
今月は「レバノン」を覚えてお祈りください
レバノンは、西アジア・中東に位置する共和制国家。北から東にかけてシリアと、南にイスラエルと隣接し、西は地中海に面している。首都はベイルート。
レバノンの経済・政治・宗教について
レバノンは70年間の悲劇的な共同戦争と外国の介入の後に回復を試み続けている。戦争や紛争は人口の80%以上を避難に追いやった。一方、パレスチナ、イラク、シリアなどから、レバノンには100万人以上の難民が避難を求めて訪れている。
地元のキリスト教徒や駐在員は、多くの困窮者に対する思いやりとキリストの愛を示すために協力している。2019年の大規模な草の根の抗議行動は、政府の腐敗、エリート主義、経済発展をもたらすことができない人々に対して、分断されていた人口を団結させた。政府は辞任したが、レバノンの多くの政治的、経済的問題に対する長期的な解決策は見つかっていない。
2020年のベイルートでの大規模な爆発と新型コロナウィルス感染拡大の影響は、レバノンの苦境をさらに激化させている。聖書と深いかかわりのあるこの地は、父なる神様の愛と憐れみと豊かな祝福を受けるために、今特に祈りを必要としている。
レバノンのその他の情報
- 面積:10,230㎢ (日本の約2.8%)
- 人口:5,849,421(日本の約4.7%)
- 宗教:
- イスラム教 58.96%
- キリスト教 31.97%
- その他 7.00%
- 無宗教 2.05%
- バハイー教 0.02%
「最も小さい者も氏族となり、最も弱い者も強国となる。時が来れば、わたし、主が、すみやかにそれをする。」 イザヤ60:22
祈祷課題
未伝部族や民族を覚えて
イエスによって救われキリスト教に属することは法律では認められているものの、キリスト教以外の文化や宗教から離れてイエスに従うには大きな犠牲を覚悟しなければならない。そのような中でも、キリスト教人口は確実に増加している。
イスラム(シーア派)に属する人々―レバノンにおいて最も人口増加が早く、影響力が強い民族。彼らの多くは国の南である南ベイルートやベッカー高原に住んでいる。彼らの多くはイランからの支援を受けているヒズボラの政党(神の党)を支持している。シーア派の人々の中にはキリスト教に回心する者が起こされている。キリスト不在の宗教はむなしいものであることを知ることができるように。
イスラム(スンニ派)に属する人々―レバノン北東に定住している。またベイルート、トリポリ、シドンといった町々にもスンニ派の人々が住んでいる。
イスラム(ドルーズ派)に属する人々―彼らのコミュニティーの絆はとても強く、組織力が強い。彼らが住んでいる中心地はベイルート東に位置する山地である。彼らが信じているものはイスラム教から枝分かれしたものだ;しかし、彼らの内の約20%しかこの教えを真剣に信じていない。彼らの中からは数百名のクリスチャンがおこされている。ドルーズ派の人がクリスチャンになるといわゆる「隠れた信者」となることが多いが、中には地域教会に属するようになる人々もおり、キリスト信仰をシリアに帰って伝えている。
レバノンの社会と今後のために
レバノンでは、悲劇的な戦争が断続的に続いており、外国の介入も頻繁に行われている。政府の腐敗は大きな問題であり、失業や経済停滞といった危機が何十年にもわたって繰り返されている。これらの危機は、隣国であるイスラエルとシリアにおける絶え間ない紛争と戦争によってさらに悪化している。100万人のレバノン人が国内で避難を余儀なくされている。レバノンの人口の約3分の1はシリア、パレスチナ、イラクなどの外国からの難民である。難民の増加はレバノン社会にとっての祝福であるとともにこれからの課題でもある。幸いにも、レバノンに来る難民の中にはキリストに出会い、救いを受ける者も多い。聖書の地であるレバノンに、父なる神様の愛と哀れみが与えられ、キリストを知ることによる豊かな祝福がもたらされるように祈らなければならない。
この情報のPDFはダウンロードできる:https://onfire.jp/downloads/pfn/2025-9-lebanon-PFN.pdf
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