(アジア・アウトリーチ 2024年3月祈祷課題)
今月は「マレーシア」のためにお祈りください
マレーシアは、東南アジアのマレー半島南部とボルネオ島北部を領域とする連邦立憲君主制国家で、イギリス連邦加盟国である。首都はクアラルンプール。タイ、インドネシア、ブルネイと陸上の国境線で接しており、シンガポール、フィリピンと海を隔てて近接する。ASEANの一員でもある。
マレーシアの経済・政治・宗教について
マレーシアは輸出国としてその経済を保っている。主な輸出品はゴム、パーム油、石油、林業や農業関係の物である。近年ではハイテク製品をも輸出している。大規模な工業化と自然資源の有効活用が経済成長を強く推し進めている。政府は1971年からマレー系の民族の経済活動を支援し、独立以前から経済活動をほぼ独占してきた中国系やインド系の民族とほぼ同水準まで押し上げた。アジア諸国からはマレーシアの豊かさにあこがれた移民の数が急増している。
マレーシアは1957年にイギリスから独立した。一部の政治的に強いマレー系によって、マレー化されていない国土半分に対する影響が強くなりつつある。彼らは教育や経済、宗教生活といった領域で力を強くしつつあるものの、一般のマレー人はこの流れからは取り残されている。また、野党と与党の両方にあるイスラム系政党は国の宗教や民族により大きな影響力をもとうとしている。
イスラムのスンニ派が国教として認められている。宗教の自由は認められているものの、少数民族に対する信教差別が起こっている。イスラム教徒の律法であるシャーリア法は、数々の分野において国の憲法よりも上とされており、その背後にはイスラム政党の力がある。イスラム教徒へ改宗させることは違法だが、実際には、多くの少数民族をイスラム化させようとする動きが広がっている。
マレーシアのその他の情報
- 面積:330,434㎢ (日本の約87%)
- 人口:34,308,525(日本の約28% 2020年時点)
- 宗教:
イスラム教 62.61%
中国宗教 12.70%
キリスト教 9.43%
仏教 6.50%
ヒンズー教 6.20%
無宗教 1.30%
土着宗教・バハイー・シーク教 1.26%
「主の定めを行うこの国のすべてのへりくだる者よ。主を尋ね求めよ。義を求めよ。柔和を求めよ。」
ゼパニヤ書 2章3節
祈祷課題
マレーシア政府を覚えて
マレーシア社会は不確実な未来に直面している。マレー系とイスラム教を中心とするUMNO党は、独立以来、マレーシアの政治シーンを支配してきた。マレー系住民を優遇する政策であったために他の多くの住民を犠牲になってしまい少数のマレー人のみが豊かになった。この結果貧富の差が拡大し、少数民族などのマイノリティが差別の被害を受けた。腐敗したUMNO党は2018年の選挙で敗北し数名の指導者が投獄された。これは2022年の選挙とともに、マレーシア政治の新時代の到来を告げるものであった。マレーシア政府は穏健派と保守派のイスラム教徒や数多く存在する多様な少数派をまとめていく必要がある。マレーシアの国の指導者たちに指導力とともに平和をもたらす知恵が必要とされている。
未伝部族を覚えて
マレー人は世界最大級の未伝グループである。マレーシアの教会は、彼らに手を差し伸べるための資源や文化的知識を持っているが、勇気と献身が必要となっている。ハウスグループや多民族教会で礼拝しているマレー人もいるが、マレー系住民の公的な集会は存在しない。マレーシア半島(PM)に暮らすオラン・アスリ人はマレーシア半島の原住民である。政府は彼らをイスラム教徒とみなしているものの、実際はアニミズムが実践されている。19ある民族グループのうち8つには教会や信者がいない。マレーシアの未伝部族に福音が届けられるために祈りが必要とされている。
この情報のPDFはダウンロードできる:
https://onfirejapan.com/onfire/downloads/2024-3-Malaysia-PFN.pdf
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