(アジア・アウトリーチ 2024年6月祈祷課題)
今月は「シンガポール」のためにお祈りください
シンガポールは、東南アジアの主権都市国家かつ島国である。マレー半島南端、赤道の137km北に位置する。領土は、菱型の本島であるシンガポール島及び60以上の著しく小規模な島々から構成される。同国は、高度に都市化され、原初の現存植生(人為的干渉を全く受けず、自然のままに生育している植物)はほとんどない。また領土は、一貫して埋立てにより拡大してきた。
シンガポールの経済・政治・宗教について
1965年マレーシアから独立後に経済成長しつづけ、今や世界貿易の中心都市となっているシンガポール。世界で最も裕福な国の1つであり、生活レベルも世界最高水準である。輸出国としての経済活動を展開しており、多くの産業において外国人労働者に依存している。
シンガポールは1824年~1959年までイギリス統治下にあった。その後1959年~63年までは自治体として、また1963年~65年まではマレーシアの統治下にあった。強く温情主義的な政府をつくりあげた初代首相リー・クアンユー氏は政治的にも経済的にも安定した政権運営を続けた。
シンガポールでは信教の自由が認められている。しかし様々な宗教が互いに和合して暮らせることを考慮して、宗教間での対立をあおるような活動などを禁ずる法律が制定されている。したがって、イスラム教を信じている人に対して公に福音を証しすることは法律違反となるので、伝道には知恵が必要だ。
シンガポールのその他の情報
- 面積:699㎢ (日本の約0.2%)
- 人口:6,052,709(日本の約4.9% 2020年時点)
- 宗教:
- 仏教 40.30%
- 無宗教 18.06%
- キリスト教 16.04%
- イスラム教 13.90%
- 中国宗教 7.00%
- ヒンズー教 4.10%
- シーク・バハイー 0.60%
「神よ。国々の民があなたをほめたたえ、国々の民がこぞってあなたをほめたたえますように。」詩篇 67:3
祈祷課題
福音が行き届いていない人々を覚えて
50万人はいるとされているマレー人。彼らは生まれながらのイスラム教徒である。40万人に上るインド系(タミル人)民族。この民の50%はヒンズー教に属しており、25%はイスラム教徒である。中国本土からの中国人は20万人おり、彼らの大多数は福音を一度も聞いたことがない人々だとされている。このほかに移住者や移住労働者の数が増えており、シンガポールの労働人口の33%を占めている。彼らの出身国は様々だが、それぞれのグループに小さな教会や働き手が必要である。
大きく成長しているシンガポールのキリスト教会を覚えて
教会は1970年からスムーズに成長し続けており、実に1960年から2010年の間にクリスチャン人口は20倍になったとされている。13人のうち1人はクリスチャンである。教会には祝福と課題がある。シンガポールのクリスチャンの中には裕福であることが霊的であると考える人が少なくない。例えば、男性は結婚してしまうと教会活動に消極的になりがちで、その代わりに社会的なステータスを追い求めていく傾向が強い。また霊的な高慢もあり、貧困層や低賃金の労働者たちは伝道活動の対象にならないことがある。多宗教の文化にあって伝道することが困難であり宣教活動に積極的でないクリスチャンも多い。
シンガポールの社会を覚えて
シンガポール社会は献身的な労働者たちによる規律と自立の上に成り立っている。シンガポールは社会的に安定しているものの物質主義的文化であって富が重視されている。シンガポールの豊かさは貧しい国からの輸入労働力に依存している。シンガポールは世界で最も出生率が低い国の一つであるため、人口増加は移民の影響が大きい。優れた法的保護手段が確立されているものの、搾取が存在しているために、外国から来たすべての人々が正義と公正な扱いを受ける必要がある。このためには、教会が危険にさらされている人々を助けることもできると考えられている。シンガポールの立派な強さそれ自体が偶像にならないように祈らなければならない。
この情報のPDFはダウンロードできる:
https://onfirejapan.com/onfire/downloads/2024-6-Singapore-PFN.pdf
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