弟子づくりムーブメント (DMM)とは?

DMM (Disciple Making Movement)は、弟子をつくることのできる弟子を生み出すことで信仰を広めるムーブメント(運動)です。DMMの目標は、新しい信者が自ら弟子を育て、シンプルチャーチ(教会)を形成し、そこから更に祈りによってチームが送り出され、他の人々に福音を伝え、彼らが弟子となっていき、「増殖」していきます。このムーブメントは、個人が自ら聖書を学び、日々の生活で神の教えに従うよう励まします。DMMでは、シンプルで再現可能な方法を通して、信者が自身のコミュニティーで福音を伝え、影響を与えることが重視されます。

そしてこのムーブメントでは、以下に見られる弟子づくりの循環のサイクルが、増殖された関係の中で更に継続されていきます。

弟子づくりのサイクル

イエスは言われた「わたしには天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。」
マタイ 28:18-19


全てのクリスチャンは、弟子をつくるように命じられています。さあ、弟子増殖のプロセスを見てみましょう。

弟子づくりのサイクル
チーム 祈る 行く 平安の子 ディスカバリーバイブル シンプルチャーチ トレーニング

チーム

イエスは、十二弟子を呼び、ふたりずつ遣わされた。
マルコ 6:7


チームステージでは、チームの一人一人がビジョンを共有し、互いに祈り、支え合い、役割を明確にすることが大切です。また、信頼関係を築き、励まし合い、困難に対応する柔軟さを持つことが重要です。メンバーが育成され、将来的にリーダーとして働けるようにすることも目指します。


祈る

「収穫の主に、収穫のために働き手を送ってくださるように祈りなさい。」
マタイ 9:38


全ては、神の導きと力を求める祈りから始まります。定期的に個々が、またチームで祈り、対象地域や未信者のための祈り、主の戦略やタイミングについての祈りが重要です。また、チームで祈りの必要を共有し、信仰をもって神の働きを期待します。


行く

「わたしには天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。それゆえ、あなたがたは行って…」
マタイ 28:18-19


行くステージでは、遣わされた場所、また人間関係に積極的に関わり、福音に関心のある人(平和の子)を見つけ、信頼関係を築きます。他者に仕えること、機会があれば福音を伝えること、さらに、繋がってくる人々が神に出会い、神を体験する場所を設けていくことが重要です。


平安の子

どんな家に入っても、まず、『この家に平安があるように』と言いなさい。もしそこに平安の子がいたら、あなたがたの祈った平安は、その人の上にとどまります。だが、もしいないなら、その平安はあなたがたに返って来ます。
ルカ 10:5-6


平和の子のステージでは、福音に心を開き、興味があり、他の人々へも影響力のある人を見つけます。この人との関係を深め、信仰を分かち合い、神や聖書に興味を持つならディスカバリーバイブル(DBS)に招待します。新たなグループが生まれるように支援し、祈りでサポートします。


ディスカバリーバイブル

わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。
マタイ 28:19

ディスカバリーバイブル(DBS)のステージは、聖書を自ら読み、神の声を聞き、それに従うことを重視します。単純で再現可能な形で、神の教えに従うこと、日々の生活で適用すること、そして他者に学んだことを分かち合うことを目指します。DBSは新しいリーダーの育成にも役立ちます。


シンプルチャーチ

「わたしもあなたに言います。あなたはペテロです。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません。」
マタイ 16:18

シンプルチャーチのステージでは、繋がってきた信者が集まり、祈り、賛美し、互いに助け合いながら成長します。聖書に基づく教えと実践的な弟子訓練を通じて、信仰を深め、他の人にも信仰を共有できるよう支援します。地域のニーズに応え、神の愛を今遣わされた場所で具体的に示すことを励まします。


トレーニング

多くの証人の前で私から聞いたことを、他の人にも教える力のある忠実な人たちにゆだねなさい。
第二テモテ 2:2

トレーニングのステージでは、弟子づくりとリーダーシップに必要なスキルや知識を学びます。祈りの重要性、DBSのリード、福音のシェア、そして「平和の子」を見つける方法を含む実践的な訓練が行われます。DMMの弟子づくりのサイクルのあらゆる段階が次の世代によっても再現され、グループが増殖されていくように、信じる者たちを整えます。


あらゆる国の人々を弟子としなさい

私たちが弟子をつくると、
イエスがエクレシア(教会)を建ててくださる!

以下は、全ての信じる者に与えられた、「大宣教命令」と呼ばれる聖書の箇所です。

イエスは彼らに近づいてきて言われた、「わたしは、天においても地においても、いっさいの権威を授けられた。それゆえに、あなたがたは行って、すべての国民を弟子として、父と子と聖霊との名によって、彼らにバプテスマを施し、あなたがたに命じておいたいっさいのことを守るように教えよ。見よ、わたしは世の終りまで、いつもあなたがたと共にいるのである」。(マタイ 28:18-20)

また、イエス様ご自身が天に上られる直前に、弟子達に残された最後の言葉は以下のものです。

ただ、聖霊があなたがたにくだる時、あなたがたは力を受けて、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、さらに地のはてまで、わたしの証人となるであろう。(使徒の働き 1:8)

ここでいうエルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、さらに地のはてを分かりやすく説明すると:

エルサレム:あなたの家族、友人、近所、職場、学校、付き合いのある人々
ユダヤ:あなたと同じ文化、言語、国籍の人々=つまり私たちにとっては同胞の日本人
サマリヤ:あなたの近くにいる他文化、他言語、多国籍の人=在日外国人の人々
地の果て:あらゆる国籍、民族、言語の人々=外国に住む人々
要すると、地上に住む全人類のことです!

あなたのエルサレム、ユダヤ、サマリヤと地の果ては、どこですか?

このサイトで、あなたが神様に示された場所で弟子をつくることをサポートします。

チーム TEAM

DMMにおいて持続的な弟子作り活動に不可欠な要素であるチームは、一致したビジョンのもとに、常に外向きの志向を持った人々の集まりです。ここをベースに、ここから人々が祈られ、送り出されて行きます。このステージでフォーカスすべき主な項目は以下の通りです。

  1. ビジョンと価値観の共有 – チーム全員が DMM のビジョンと価値観を明確に理解し、共にその達成のために励まし合います。これには、それぞれが「弟子をつくる弟子」となることを目標とし、その歩みを共に助け合い、未伝道の人々に焦点を当て続けることが含まれます。
  2. 祈りと霊的サポート – チームとして定期的かつ意図的に祈り、互いの人生において、主からの召しを全うできるよう祈りで支え合います。これにより、霊的な支え、霊にある一致、神の導きと力に対する信頼が築かれます。
  3. 役割と責任の明確化 – 各メンバーの賜物と使命に基づき役割を明確に定義し、それぞれが DMM にどう貢献できるかを理解し、チームとして働く中で、互いに足りないところを補い合います。
  4. アカウンタビリティと従順 – 定期的に時間を取り、それぞれが神の声を聞き、従うことができるようサポートし合う文化を作り、説明責任を負い合います。
  5. 問題解決とコミュニケーション – 問題を適切に処理し、オープンで正直なコミュニケーションを持てる環境を確立します。
  6. 訓練と成長 – 互いが必要なスキルと知識を継続的に身につけることを支え合います。
  7. 増殖へのコミットメント – 新しいリーダーを育成し、次のステージへと解放することを重視します。

祈る PRAY

祈りはDMMの基盤であり、他のすべてのステージの原動力です。このステージでは、神の導き、備え、そして突破口が開かれていくために、完全に主に明け渡し、依り頼むこと、主の御心だけがなるように、心の一新を持って祈り求めます。以下は、このステージでフォーカスする主な項目です。

  1. 個人の、またチームの祈りの習慣 – 個人として、またチームとして継続的、かつ定期的な祈りの時間を持ち、祈りを生活の一部とするライフスタイルを築きます。
  2. オイコスマップ – 知り合いの中で、福音にまだ触れていない人々、救いの必要な人々を覚えて祈り、執り成します。
  3. 預言的、戦略的祈り – 対象地域の霊的な障害、文化的な壁、具体的なニーズを特定し、福音の拡散を妨げる要因に対して突破口が開かれるよう預言的、また戦略的に祈ります。
  4. 平安の子を探す – 遣わされた地域、コミュニティー、関係の中で、「平安の子」(福音に対して心を開き、ネットワークが広い、影響力のある人々)を示してくださるよう神に祈ります。
  5. 神の声を聞き、従う – 神の声や導きを聞き、どのように関わるか次のステップを決定するために祈りを捧げます。
  6. 祈りのサポート、執り成し手を募る – 必要に応じて、チーム以外の仲間、執り成し手に、祈りを要請して支援を広げます。
  7. 感謝と礼拝 – 全てを治められる神に信頼し、その忠実さ、恵み、導き、備えに感謝を捧げます。

行く GO

このステージでは、遣わされた先での人間関係の中で、積極的、また意図的に人々と繋がることに重点を置きます。この段階では、祈りと準備を行動に移し、実際に人間関係を築き、深めていく中で、福音を共有する機会を求めます。以下がこのステージでの主なフォーカスすべき点です。

  1. 意図的なアウトリーチ – 地域に出向き、人々と関わるために積極的に行動すること。地域行事に参加したり、実際に時間を作り、クリエイティブな方法で日常生活の中で人々と繋がります。お茶をしに行く、食事に誘うなどは絶好の機会を生み出します。
  2. 平安の子」を見つける – 平安の子とは、福音を受け入れる柔軟な心を持った、人付き合いの幅広い人、自身のネットワークにも影響力を持っていそうな人を指します。
  3. 信頼関係の構築 – 信頼できる関係を築くために、相手に対して関心を示し、彼らの話を聞き、思いやりを持って、彼らの必要に仕えることが大切です。相手の文化や価値観を理解し、尊重することも、信頼を築く鍵となります。
  4. 福音の共有 – 個人的な証やイエスのメッセージを、相手に理解しやすく、興味を持ってもらえる形で伝えます。
  5. 継続的なフォローアップ – 福音に応答した人々との関係を維持し、霊的成長を育むために定期的な繋がりの場を提案します。

平安の子 Person of Peace (POP)

このステージでは、コミュニティ内で福音を広めるための鍵となる個人を見つけることに焦点を当てます。平安の子は、イエスが弟子たちに送った「受け入れる人」の概念に基づき、その人の置かれたオイコスへの福音の門戸となる存在です。このステージの主な要素は以下の通りです。

  1. 「平安の子」とは? – 平安の子は、通常、以下の3つの「ヒ・カ・リ」特徴を持っています:
    • 「ヒ:開いている」好意的で、私たちを歓迎してくれ、対話を求めている人。
    • 「カ:乾いている」福音にオープンで、柔軟な心を持ち、霊的な事に関心や好奇心を持っている人。
    • 「リ:リーダー」自分の共同体やネットワーク内で影響力があり、家族や友人に紹介してくれる可能性がある人。
  2. 意図的な関係構築 – 平安の子との関係を育み、相互の信頼を築きます。焦らず、彼らの人生に興味を持って接することが大切です。
  3. 関係を通した福音の紹介 – 関係が深まると、自然に霊的な話題や証し、福音を紹介する機会が訪れます。
  4. ディスカバリーバイブル (DBS) の勧め – 興味がある人には、聖書を一緒に読む場として DBS を紹介します。
  5. 共有を奨励する – 平安の子が学んだことを自分の関係の中で他に共有するよう励まします。興味を持つ人がいたら、DBS に誘います。
  6. 増殖を念頭に – 最初から増殖を視野に入れ、繋がってきた人々が友人や家族に神についてのご自身の体験や証を共有するよう励まします。
  7. 課題へのサポート – 彼らが、自分の関係の中で福音を伝える過程で直面する課題に対し、励ましと祈りのサポートを提供します。

ディスカバリーバイブル DBS

ディスカバリーバイブル (DBS) は、DMMにおける重要な弟子訓練ツールであり、人々が聖書を通じて神の真理を自ら学び、従順に成長し、学んだことを他者と共有するよう促します。以下は DBS の主な内容です。

  1. 聖書中心の集まり – DBS は聖書を唯一の権威とし、参加者が同じ聖句を共に読み、解釈を共有し、互いの関係の中で研ぎ合う中で聖書の真理を発見します。
  2. シンプルで再現可能な形 – DBS は意図的にシンプルで、特別な指導者を必要としない形式です。救われてすぐの信者でもグループを始められるようになっています。また、救われる前の人でも、神の声を聞くことを信仰告白の前から体験することができます。
  3. 発見のガイドとなる質問 – DBS は読んだ御言葉に対し、それぞれが以下の質問の答えを聖霊の導きで受け取っていきます。以下のような質問が含まれます:
    • この箇所には何が書かれていましたか? – 内容を自分の言葉で要約して理解を深めます。
    • 神について何を教えていますか? – 神のご性格や御業に焦点を当てます。
    • 人について何を教えていますか? – 人間の性質や心の態度、状態について示します。
    • どう従うべきでしょうか? – 実践的な適用と受け取った御言葉への従順を促します。
    • 誰と共有しますか? – 学んだことを他者と共有する習慣を励まします。
  4. 従順を重視した弟子訓練 – 聖書の教えを実生活に適用し、毎週具体的に御言葉に従うことを奨励します。
  5. アカウンタビリティ – 各 DBS セッションで、前回示された目標が実行されたかどうかを確認し合います。
  6. コミュニティの構築 – 週の間も、参加者が共に人生を分かち合い、示された目標を達成するために祈り合い、サポートし合う安全な場所を作ります。
  7. リーダーシップの育成とサポート – 参加者が新たな DBS グループを始め、弟子を育てることを奨励します。
  8. エクレシア(教会)形成の準備 – DBS はエクレシア形成の基盤となり得ます。信者が祈り、礼拝し、互いを支え合うコミュニティとして機能します。
  9. 増殖の心構え – 各参加者が学んだことを他者に共有することで、継続的な成長と福音の広がりを促進します。
  10. 聖霊への依存 – DBS は聖霊の導きに依存し、教えよりも聖書を通じて神が語られることに重点を置きます。

シンプルチャーチ SIMPLE CHURCH

DMM では、エクレシア(教会)は9つの重要な側面を持つとされています。これらの特性は、新しいグループが成熟し、自己再生できる信者の共同体として発展するための指針となります。以下が DMM において特に強調される9つの側面です。

  1. 礼拝 – 神を共に礼拝するために定期的に集まり、人生のあらゆる面で神を賛美する。
  2. 祈り – 個人で、、また共同体で祈りのライフスタイルを構築し、神の導き、備え、力を求めます。
  3. 聖書からの学び – 神の御言葉を積極的に学び、共に真理を発見し、従うこと。
  4. 交わり – 信者同士が愛の絆で結ばれた信頼関係を築き、互いに支え合うこと。
  5. 奉仕 – おた互いのため、また地域社会に仕え、具体的な方法でキリストの愛を示すこと。
  6. 伝道 – 福音を積極的に伝え、他者を信仰に導くこと。
  7. 弟子訓練 – 弟子が弟子をつくることを目指し、従順と霊的成熟、増殖を促すこと。
  8. 献金 – エクレシア内で、寛大な心で与えることを奨励し、互いの必要のために、また、必要のある人々をサポートすること。
  9. リーダーシップの育成 – グループ内から新しいリーダーを育て、成長と増殖を維持すること。

トレーニング TRAINING

DMM におけるトレーニングは、弟子が更に弟子をつくり、その集まりであるエクレシアを効果的に増殖していくために必要な基本的な分野をカバーします。以下が DMM での主なトレーニング内容です。

  1. ビジョンの共有 – 聖書の弟子つくりと増殖のビジョンを理解し、弟子をつくる弟子になるコミットメントを促します。
  2. 祈りと執り成し – DMM の基盤としての祈りの力を強調し、持続的かつ焦点を絞った祈りを行います。
  3. ディスカバリーバイブル (DBS) のリード – 参加者が神の御言葉を共に学び、知識だけでなく従順を促進する DBS の司会進行を教えます。
  4. 平安の子の見極め – 福音に対して心を開き、ネットワークを紹介できる「平安の子」を見つける方法を訓練します。
  5. 福音と証しの共有 – 個人的な証しと福音を簡潔かつ効果的に共有するための訓練を行います。
  6. リーダーシップ育成 – グループ内で新しいリーダーを育て、成長を維持するための方法を訓練します。

シンプルチャーチ:リンク

このような DMM が繰り広げられていくシンプルチャーチの理念や考え方、実践のためのおマニュアルなど以下のリンクからご覧ください。

シンプルチャーチビデオシリーズ

▶︎ シンプルチャーチの3X3マニュアル:https://onfire.jp/3x3/

コネクト

▶︎ 聖霊の臨在と働きを歓迎する祈りなどは、祈りの例文に参考:onfire.jp/prayer/ 

▶︎ 互いを知り合う質問:onfire.jp/q/

▶︎ 主の聖餐を祝いましょう onfire.jp/seisan/

礼拝

▶︎ ワーシップ、賛美のプレイリスト:onfire.jp/worship/

▶︎ 告白の祈りの聖書箇所と例文に参考:onfire.jp/prayer/ 

▶︎ 感・感・願のやり方:onfire.jp/kkg/

聖書

▶︎ ディスカバリーバイブル:onfire.jp/db/ 

▶︎ クロス・バイブル・スタディー:onfire.jp/cbs/

▶︎ フォローイングジーザス(イエスについていく):onfire.jp/fj/

トレーニング 

onfire.jp/train/

▶︎ ツール:30秒の証しを作ろう!PDFをダウンロードして、用いましょう。

▶︎ ツール:言葉を通して、人を祝福する。PDFをダウンロードして、用いましょう。

▶︎ ツール:「三つの円」の福音の伝え方

▶︎ オイコス(身近な救われていない人)」のマップを作りましょう。

祈る 

onfire.jp/prayer/

▶︎ 病気などのための祈り、祈りの例文に参考

▶︎ 送り出す祈りなどは、祈りの例文に参考