(アジア・アウトリーチ 2024年8月祈祷課題です。)
今月は「フィリピン」を覚えてお祈りください
フィリピンは、東南アジアに位置する共和制国家である。島国であり、フィリピン海を挟んで日本、ルソン海峡を挟んで台湾、スールー海を挟んでマレーシア、セレベス海を挟んでインドネシア、南シナ海を挟んで中国およびベトナムと対する。フィリピンの東にはフィリピン海、西には南シナ海、南にはセレベス海が広がる。首都はマニラ。国名は16世紀のスペイン皇太子フェリペにちなんでいる。
フィリピンの経済・政治・宗教について
フィリピンの経済は農業と産業によって成り立っている。急激な人口増加、広く横行している政治的腐敗、保護貿易主義、不安定な社会と政治や度重なる自然災害によって経済は破壊されており貧困率と失業率は非常に高い。裕福層と貧困層の格差は大きく、経済発展は高い犯罪率などの諸問題によって妨げられている。国民の30%以上は貧困線以下の水準で暮らしている。
フィリピンは1565年~1898年までスペインの植民地であった。カトリックが主宗教であり、スペインの文化が今でも深く浸透している。1946年に独立するまでアメリカの支配下にあった。1971年に共産政権が転覆し、国は一党制の政権を持つことになった。国民の人権を無視していたマルコス政権は1986年まで続いたものの、後任の政権も2001年には力を失った。近年ではアメリカ的な共和国をあらためて、議会による民主的な国の運営が検討されている。信教の自由が認められており、カトリック・クリスチャンが最も大きな影響力持っている。単立や教団によるプロテスタント教会も増えてきている。ミンダナオ島にある少数派のイスラム教徒は独立したイスラム州をつくろうとしている。
フィリピンのその他の情報
- 面積:300,000㎢ (日本の約79.4%)
- 人口:119,106,224(日本の約97.1% 2020年時点)
- 宗教:
- キリスト教 92.25%
- イスラム教 5.65%
- 無宗教 1.10%
- 土着宗教 0.55%
- バハイー教 0.25%
- 仏教 0.10%
- 中国宗教 0.10%
「主よ。あなたは私の神。わたしはあなたをあがめ、あなたの御名をほめたたえます。あなたは遠い昔からの不思議なご計画を、まことに、忠実に成し遂げられました。」
イザヤ書 25章1節
祈祷課題
フィリピンの経済や政治のために
フィリピンは経済的また政治的潜在力をまだ出し切れていない。天然資源があり、民主主義のルーツを持ち、教育水準の高い国民が暮らしている。しかし政府は開発を制限している深刻な問題への対処を怠たっているといえる。人口の半分は貧困状態にある。台風や洪水や大雨によってもたらされる地滑りは、特にスラム街の家屋を破壊している。またほとんどの農民は土地を所有していない。アジアで最もキリスト教化された国であるはずのフィリピンにおいて政治的な腐敗が横行している。クリスチャンの公務員も多いフィリピンが聖書を基準とした考え方をもって国を統治できるための祈りが必要である。
フィリピンのキリスト教会を覚えて
ローマ・カトリック教会は大きな影響力を保持しているが、国の宗教の多様性が高まるにつれて時代の変化に合わせる必要がある。カトリック教徒の中には政治や社会における教会の役割を維持したいと考える人もいれば、プロテスタントの運動に反対する人もいる。ある調査によるとカトリック教徒の15〜30%が自らをカリスマ的であると認識している。カトリック教会内のいくつかの新しい運動は福音派と協力して進められている。魔術やアニミズムに囲まれているフィリピンの教会が、福音の力をあかしするための祈りが必要である。
福音を必要とする民族や部族を覚えて
ミンダナオ島にはイスラム教の人々が多くいる。ミンダナオ島とボルネオの間にあるスールー諸島にもイスラムの3部族が住んでいる。これらにはすでにいくつかの宣教団体が働きを進めている。パラワン島はイスラム教の移住者によって急速に発展しているが、ここにも福音を聞いたことがない部族がいくつか住んでいる。ルソンにおいてはアニミズムからキリスト教へと回心している山岳の部族が多く与えられている。福音宣教がフィリピンの隅々まで行き届くように。
この情報のPDFはダウンロードできる:
https://onfire.jp/downloads/pfn/2024-8-Philippines-PFN.pdf
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